ソファや財布、ジャケットなどの合皮の製品を愛用している人も多いでしょう。
ただそんな合皮の製品は使っているとボロボロに劣化してしまいます。
靴やかばんなど、ボロボロの部分が小さいなら、補修スプレーを吹きかけることでボロボロな見た目を隠すことはできます。
合皮ソファなど広い範囲でボロボロになっているのであれば、補修シートを使うほうがいいです。
というのも、合皮ソファのボロボロはスプレーを吹きかけただけではボロボロ剥がれることを防ぐことができませんので、補修シートをボロボロボロの上に貼って、ボロボロの範囲を抑えるために貼ります。
とはいえ、それは応急処置的な対応なので、新しい合皮ソファを検討しましょう。
ここではボロボロになった合皮の補修について解説します。
合皮がボロボロに補修スプレーは使える?
合皮製品のボロボロの範囲が小さいのであれば、補修スプレーや補修クリームで修復することが可能です。
合皮かばんや合皮の靴などの場合
補修スプレーを使う
補修スプレーは合皮の靴やカバン、お財布など小物で、ボロボロの範囲が広がらなそうな場合におすすめです。
吹きかけるだけなので簡単に補修ができます。
こちらのはスペイン創業の靴の修理とケアを行っている会社が製造しているもので、しっかりと色が付着し、雨に打たれてもはがれにくくなっています。
スポンジが付属していて、スプレーしたところにスポンジでなじませるとうまく塗ることができます。
色の種類が少ないのが難点ですが、お値段もお安いです。
上記の「Tarrago(タラゴ)」に欲しかった色がなかった場合は、「染めQエアゾール」が色の種類が豊富です。
「Tarrago(タラゴ)」よりはお値段が高いですが、色の種類が豊富です。
補修クリームを使う
軽いひび割れや少しボロが出ているぐらいなら、補修クリームを使うのもおすすめです。
こちらのサフィールは上述の「Tarrago(タラゴ)」と同じ会社のブランド「サフィール」。
カラーも数種類あるので、補修する合皮のアイテムの色に合わせて買うことができます。
チューブ式でクリームなので塗りやすく、耐久性も高いです。
塗るときは刷毛で塗るのでもいいですが、ビニール手袋をして手で塗るのでも感触がわかっていいかもしれませんね。
あらかじめパテなどでヒビを埋めてから塗ることで、より綺麗な仕上がりにすることが可能です。
ただこちらもあくまでも応急処置となっています。
すでにボロボロなら買い替えを検討しましょう。
また、鞄の取っ手などボロボロの範囲が広がりそうな場合は補修シートを使ったほうがいいです。
スプレーはあくまでボロボロになってしまった部分に色を塗るだけで、ボロボロになってしまうのを食い止めることはできません。
補修シートを貼ることで、ボロボロする範囲を食い止めることができます。
とはいえ、補修シートもそのうち劣化し、また別の箇所から合皮がボロボロになってしまう可能性もあるので、見た目が悪くなってしまった場合は処分することになるでしょう。
合皮ソファなど広範囲の場合
補修シートを使う
合皮ソファやバイクのシートなど、ボロボロの面積が大きいときの補修に便利なのは合皮の補修シートです。
合皮がボロボロになった場所にシールを貼ることによって、ボロボロになった箇所を目立たなくすることができます。
こちらの合皮補修シートは、粘着性と伸縮性が高く値段も安く手軽に補修できます。
11cm×20cmのものや21cm×30cmのものもあります。
大判サイズの合皮補修シートなどもあるので、数か所に貼りたいという場合は大判サイズを買って、好みの大きさにカットして使うほうがいいかもしれませんね。
ただ、一部だけ補修シートをはるとどうしても見た目がよくありません。
気になる、という方はソファ全体を覆うことができる合皮のソファカバーもあるので、ボロボロ補修を機にソファのイメージを変えたいというときにいいかもしれませんね。
合皮ダウンの場合
合皮ダウンジャケットには合皮ダウンジャケット用の補修シートを使ったほうがいいでしょう。
合皮ソファの補修シートだと、ソファになじむような表面加工をしてあることが多いので、それを合皮ダウンジャケットに使うと違和感が出てきてしまいます。
表に見えないところならいいかもしれませんが、人目につくところを補修するのであれば合皮ダウンジャケット用の補修イートを使ったほうがいいですね。
合皮がボロボロになる原因
合皮ですが使っているうちにボロボロになってしますよね。
筆者も合皮のカードケースを使っていますが、10年近く使っているためもうボロボロです。
革製品は使っているうちに味が出てきますが、合皮の場合はどうしてもボロボロになりやすくちょっと考えてしまいますよね。
その原因としては加水分解による経年劣化です。合皮とは見た目が本革に似せた生地のことを指します。
生地に合成樹脂を塗ることで革製品風にしていますが、素材としては革は一切使われていません。
合皮の種類としてはポリ塩化ビニルやポリウレタンといった種類があります。
これらの合皮は大量生産が可能であるため、多くの製品に使われています。
ただ合皮の場合弱点があり、それは上記の通り本革に比べてボロボロになりやすいということです。
合皮の場合、表面が水分と合成をして劣化する加水分解が起こりやすいです。
合皮に水分が吸収されることによって、表面が硬くなったり、ボロボロと剥がれてしまうようになります。
合皮がボロボロになるのを遅らせるには、あらかじめ撥水防水スプレーをかけておくことです。
こちらのスプレーをかけることで、合皮が水と合成をして加水分解するのを防ぐことができます。
そしてそれにより合皮がボロボロにならず長く使うことができます。
合皮のものでしたらなんでも使えるので、鞄や靴にあらかじめつけておくと、劣化を防ぐことができますね。
合皮の寿命は一般的に5年から7年ほどと言われています。使い方や使用頻度によってはもっと寿命は短くなることはあります。
ボロボロになるのはしょうがありませんが、製品として使えなくなる前に、買い替えを検討しておいたほうがよさそうですね。
合皮のボロボロを剥がした後は?
合皮がボロボロになったのを剝がした後は、布があらわれます。
その布に補修スプレーなどで色を塗って合皮らしくすることもできます。
どこの合皮なのかによって違ってきますが、例えば洋服の一部分の合皮なのであれば、剥がしてそのままにするか、補修スプレーなどで色を塗って隠すことが多いです。
合皮バッグのフチが一部ボロボロなのであれば、ボロボロの部分を剥がしてその上に合補修皮シートを貼っておくということもできます。
しかしそれはあくまでも応急処置なので、いずれはボロボロになってしまいます。
修復が難しいくらいボロボロになってしまったら、買い替えを検討しましょう。
特にかばんは見た目がボロボロだと、周囲の目が気になるので、早めに買い替えたほうがよさそうですね。
合皮のボロボロを防ぐには?
乾燥剤を使う
合皮は加水分解がしやすいということで湿気にも弱くなっています。
特に梅雨シーズンは湿気も多く、合皮が傷みやすいシーズンです。
なのでできるだけ乾燥剤などを使って湿気を抑えるようにしましょう。
合皮の衣類をクローゼットにしまう際には乾燥剤やコンパクトな除湿器を入れることで、湿気をある程度防ぐことができます。
濡れた手で触らないようしたり、触ったとしてもすぐに拭き取るようにするだけ合皮の持ちも良くなりますよ。
直射日光を避ける
水分以外にも実は紫外線にも弱くなっています。
紫外線に当たり続けることによって合皮の生地が劣化して、ボロボロになりやすくなります。
なので普段合皮のものをしまう場合にも直射日光が当たらない場所にしまうようにして、直射日光はできるだけ避けるようにしましょう。
このように合皮がボロボロになった場合の対策はいくつかあるので、試してみるようにしてくださいね。
合皮の剥がれ補修に100均は?
100均には「合皮シート」が発売されているので、補修したい合皮の色にあうシートを購入しましょう。
しかし、裏はシールになっていないので、合皮シートを貼る接着剤が必要です。
またその接着剤もいくつか種類があるので、必ずどんな生地に使える接着剤なのか確認しましょう。
100均では「生地・皮用手芸接着剤」が販売されているので、そちらを購入するようにしましょう。
バッグの取っ手部分など、小さい範囲であればマニキュアも有効です。バッグと同じカラーのマニキュアをボロボロの部分に塗るだけでボロボロが抑えられます。
まとめ
合皮はどうしても2~3年ほどでボロボロになってしまいます。
合皮のボロボロを少しでも遅らせるためには、撥水防水スプレーをかけておいたり、直射日光があたらないところに置くなど、普段からの扱いに気をつけてみましょう。
すでにボロボロなら、ボロボロの範囲にもよりますが、補修スプレーや補修シートなどを使ってボロボロの進行を抑えましょう。
ただこちらはあくまでも応急処置程度ですので、完璧に防ぐのはやはり難しいです。ボロボロが激しいなら買い替えを検討しましょう。